BABY & KIDS
1歳11ヵ月「断乳」を決意!あだち家、涙の断乳チャレンジ体験談【後編】
いずれは必ず訪れる、子どもがおっぱいから離れる日…。断乳や卒乳に悩むママたちへ、我が家が全員で泣いて、2度も失敗しながらも乗り切った断乳チャレンジの体験談をお届け! 一度断乳に失敗したわたしが、2度目のチャレンジすることになりました。
すぐにやってきた2度目の「失敗」
1歳9ヵ月、ついに断乳にチャレンジ
娘が1歳9ヵ月になった頃、なんの計画もなく断乳を開始しました。
朝イチのおっぱいをあげながら娘に「今日でおっぱいバイバイなの」と話し、おっぱいを離すまで眺めていました。これで終わりか、いろいろあったな、なんてしみじみしながら。
しかしわたしの考えは本当に甘かった…。
1歳9ヵ月の娘はいろいろな言葉を理解できるようになっていました。もちろん「おっぱい バイバイ」の意味も理解していたのです。
おっぱいとバイバイしたくないと娘は、おっぱいを離そうとしません
これはマズイと思ったわたしは、「もう終わり! おしまいだよ! おっぱいおしまい!」と娘の顔をおっぱいから剥がしました。
そのときの娘のなんとも言えない顔は、一生忘れないと思います。一瞬キョトンとした顔をした後、すぐにへの字口になり、目に涙をいっぱい溜めて大声を張り上げながら泣き叫び始めたのです。
そりゃそうですよね。いきなり大好きなおっぱいから剥がされたんですから。
中途半端な気持ちがママも娘も苦しめる結果に
なにを言ってももう娘には聞こえず、抱きしめてもあやしても泣きやみませんでした。
1時間経過しても顔を真っ赤にして泣きじゃくる娘を見て、わたしの心は折れました。ダメだ、できない、と断乳を諦めたのです。
決意が弱かったんですよね。中途半端な気持ちで始めたせいで、娘を苦しめてしまいました。
そして自分のダメダメさにも呆れて、怒りがこみ上げて、情けなくて、夜中に大泣きしました。
2度目の「失敗」の原因
2度目の失敗の原因は明らかでした。わたしの考えが甘かったこと、決意が弱かったことです。
おっぱいがついているのは母親のわたしだけ。おっぱいをあげているのはわたしであって、やめさせるのもわたしなんですよね。
「絶対に断乳するんだ!」という意志はわたしが強くもたなければならないんです。
どうしても断乳が必要になり、すぐに3度目の挑戦!
思わぬ展開で断乳をすることに
2度目の断乳に失敗してから約2ヵ月たったころ、予想もしない展開が訪れました。絶対に断乳しなければならない状況になったのです。
2人目の妊娠でした。
妊娠中に乳首を刺激すると子宮が収縮してしまうので、必ず断乳しなくてはなりません。
今度こそ強い意志を持って断乳を成功させなければと思う反面、わたしはすっかり自信をなくしていました。
実母からのとても簡単な提案
ある夜、断乳に対する不安を実母に話したところ、とても簡単な解決法を提案してくれたのです。
「○○ちゃんと向き合って、しっかりと話をしてみた? なんでおっぱいを終わりにしなければいけないのか話した? 1歳になると言葉も理解してきてるし、きちんと話せば理解できると思うよ。なんで断乳が必要なのかをきちんと話してみなよ、ママの気持ちを。○○ちゃんを信じて」
母が提案したのは「娘と話をする」ということ。それまで娘に一度も断乳の理由を話していないことに気がつきました。娘はまだ理解できないだろうと思っていたからです。
なぜ断乳しなければならないのか、娘にきちんと説明した
わたしは次の日の朝、すぐに娘に話をしてみました。
「あのね、おっぱいバイバイの話をしたじゃない?」
娘はすぐに涙目になり、「いやー!」と話をさえぎろうとします。
「大切なお話だから聞いてくれる? ママのお話、聞いてくれる?」と顔を覗くと、への字口ながらも「うん」とこちらを見てくれたのです。
「○○ちゃんはもうすぐ2歳になるの。ごはんもいっぱい食べられるようになったし、好きなお菓子もできたよね? 牛乳もりんごジュースも、野菜ジュースも飲めるようになったし、本当にすっごく大きくなったよね」
娘はおとなしく聞いてくれています。
「ごはんをいっぱい食べられる子にはね、おっぱいってもういらないの。○○ちゃんはもう赤ちゃんじゃないから、おっぱいを吸わなくてもいいんだよ? そのかわりこれからもっといっぱいおいしいもの食べよう! ママといっぱいおいしいもの食べるためにおっぱい吸うの終わりにしよう」
話はしっかり聞いてくれましたが、また泣き始めました。それを見て、思わずわたしも泣いてしまったんです。母親としては良いことではなかったかもしれません。でも、涙は止まりません。
すると娘が「ママ、痛い痛い? 泣いてる? おっぱい痛い?」と聞いてきました。
娘がおっぱいを吸っているときに、しっかり生えてきた娘の歯が当たって何度か「痛い!」と言ったことがあったからかもしれません。
「そうだね。○○ちゃん大きくなって歯も生えてきたから、ママのおっぱい痛いの。歯の生えてない赤ちゃんは、歯がないとごはんが食べられないからおっぱい飲むしかないんだよ。でも○○ちゃんは歯が生えてごはんが食べられるようになったら、おっぱいはバイバイしなきゃいけないの。」
そう言うと、娘からまさかの言葉が返ってきたのです。
「わかった。○○ちゃん、わかったよ」
娘は話を理解しようとしてくれた
「わかった」という娘の言葉。どこまで本当に理解しているのかはわかりません。でも、おっぱいとさよならしなければならないことは理解してくれたようでした。
わたしは、1歳11ヵ月の娘に詳しい話をしても理解できないと決めつけていました。わからないだろうと勝手に思い込んで、説明を怠ったのです。
でも大人だって、きちんと理由を伝えられずに好きなものを取り上げられたり、さよならしなければならないと言われても納得がいかないですよね。
成功の鍵は「話をする」ことだった
その日の夜、いつものようにおっぱいを求める娘に、また話をしました。「おいしいごはんをモリモリ食べるためには、おっぱいはおしまいだよね?」と。
やはり少しグズりましたが、長泣きすることはありませんでした。新生児の頃のように、抱っこしてゆらゆら揺すっているうちに寝付いてくれたのです。
次の日もやはりおっぱいを求めてきましたが、話をすると少しだけ泣いて諦めました。そのまた次の日も、やはり同じ状況。でも変わったことは、寝るときに抱っこではなくただの添い寝で寝てくれたことです。
わたしにぴったりとくっついて、ほっぺたをさすったり耳を触ったり、二の腕をプニプニしたりしているうちに眠りにつきました。
こうして断乳から4日目。今までの失敗が嘘だったかのように、おっぱいを断っても泣くことがなくなりました。
そしてさらに1週間後、おっぱいを求めることすらしなくなったのです。
「きちんと話をする」それだけで、断乳が完了しました。信じられないかもしれませんが、本当にそれだけ。
断乳の成功法は子どもによってさまざま。ただ、必ず大切にしたいことは…
あだち家は「話をする」ことによって断乳問題を解決することができました。
もちろん子どもは十人十色ですから、その子によって断乳を成功させる方法は変わるでしょう。
ただ、次の2つのことは断乳する上で大切なことなのではないかと、わたしは思います。
1. 年齢や月齢に関係なく、子どもにしっかり話をする
断乳をするときに子どもが何歳だったとしても、しっかりと話をすることは大切だと思います。なぜ断乳するのか、ママはどんな気持ちなのか、と子どもとしっかり話をしましょう。
まだ小さいから言っても理解できないだろう、ではなくて、たとえすべて理解はできなかったとしても「伝える」ことに意味があるはず。すべての言葉はわからなかったとしても、気持ちや思いは表情や雰囲気からも伝わるはずだと思います。
2. ママが「絶対に断乳するんだ」という気持ちを曲げない
わたしは「絶対に断乳する」という意志が弱くて失敗しました。もしこの失敗を何度も続けていると、子どもが「思いっきり泣けばママはおっぱいをくれる」と思ってしまうかもしれません。
だから、子どももママも最小限のつらさで断乳を成功させるために、「絶対に断乳する」という強い決意をもって断乳に臨みましょう!
さいごに
我が家は今回3度目の正直でやっと断乳に成功しました。なかにはもっといい方法がある、もっとスムーズにできた、というママたちもいることでしょう。
でも卒乳したママたちだって、断乳をしたママたちだって、つらい、悲しい、さみしい、という思いを一切せずにおっぱいとさよならできたママは絶対にいないと思います。
幼いうちに仕事の関係や体調の関係で泣く泣く断乳しなければならなかったママも、自分を責めたり、つらくなったりするでしょう。
スムーズに卒乳できたママだって、さみしさはあると思います。あの三角口で必死にチュパチュパする姿がもう見られないのですから。
今回わたしがこの経験を書いたのは、断乳に失敗したり悩んだりしているママにこの記事を読んでもらい、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じてほしかったからです。
わたしは2回も失敗しましたし、何度も泣きました。でも、うちの子に合った方法で、無事解決することができたのです。
断乳で悩んでいたら、ぜひ誰かに相談してみてください。できればひとりに聞くのではなく、何人かの人に相談してみましょう。解決の糸口を見つけやすくなるはずです。
断乳に悩むママたちがみなさん無事成功できますように。
サムネイル:Fine Graphics / PIXTA
娘が1歳9ヵ月になった頃、なんの計画もなく断乳を開始しました。
朝イチのおっぱいをあげながら娘に「今日でおっぱいバイバイなの」と話し、おっぱいを離すまで眺めていました。これで終わりか、いろいろあったな、なんてしみじみしながら。
しかしわたしの考えは本当に甘かった…。
1歳9ヵ月の娘はいろいろな言葉を理解できるようになっていました。もちろん「おっぱい バイバイ」の意味も理解していたのです。
おっぱいとバイバイしたくないと娘は、おっぱいを離そうとしません
これはマズイと思ったわたしは、「もう終わり! おしまいだよ! おっぱいおしまい!」と娘の顔をおっぱいから剥がしました。
そのときの娘のなんとも言えない顔は、一生忘れないと思います。一瞬キョトンとした顔をした後、すぐにへの字口になり、目に涙をいっぱい溜めて大声を張り上げながら泣き叫び始めたのです。
そりゃそうですよね。いきなり大好きなおっぱいから剥がされたんですから。
なにを言ってももう娘には聞こえず、抱きしめてもあやしても泣きやみませんでした。
1時間経過しても顔を真っ赤にして泣きじゃくる娘を見て、わたしの心は折れました。ダメだ、できない、と断乳を諦めたのです。
決意が弱かったんですよね。中途半端な気持ちで始めたせいで、娘を苦しめてしまいました。
そして自分のダメダメさにも呆れて、怒りがこみ上げて、情けなくて、夜中に大泣きしました。
2度目の「失敗」の原因
2度目の失敗の原因は明らかでした。わたしの考えが甘かったこと、決意が弱かったことです。
おっぱいがついているのは母親のわたしだけ。おっぱいをあげているのはわたしであって、やめさせるのもわたしなんですよね。
「絶対に断乳するんだ!」という意志はわたしが強くもたなければならないんです。
どうしても断乳が必要になり、すぐに3度目の挑戦!
思わぬ展開で断乳をすることに
2度目の断乳に失敗してから約2ヵ月たったころ、予想もしない展開が訪れました。絶対に断乳しなければならない状況になったのです。
2人目の妊娠でした。
妊娠中に乳首を刺激すると子宮が収縮してしまうので、必ず断乳しなくてはなりません。
今度こそ強い意志を持って断乳を成功させなければと思う反面、わたしはすっかり自信をなくしていました。
実母からのとても簡単な提案
ある夜、断乳に対する不安を実母に話したところ、とても簡単な解決法を提案してくれたのです。
「○○ちゃんと向き合って、しっかりと話をしてみた? なんでおっぱいを終わりにしなければいけないのか話した? 1歳になると言葉も理解してきてるし、きちんと話せば理解できると思うよ。なんで断乳が必要なのかをきちんと話してみなよ、ママの気持ちを。○○ちゃんを信じて」
母が提案したのは「娘と話をする」ということ。それまで娘に一度も断乳の理由を話していないことに気がつきました。娘はまだ理解できないだろうと思っていたからです。
なぜ断乳しなければならないのか、娘にきちんと説明した
わたしは次の日の朝、すぐに娘に話をしてみました。
「あのね、おっぱいバイバイの話をしたじゃない?」
娘はすぐに涙目になり、「いやー!」と話をさえぎろうとします。
「大切なお話だから聞いてくれる? ママのお話、聞いてくれる?」と顔を覗くと、への字口ながらも「うん」とこちらを見てくれたのです。
「○○ちゃんはもうすぐ2歳になるの。ごはんもいっぱい食べられるようになったし、好きなお菓子もできたよね? 牛乳もりんごジュースも、野菜ジュースも飲めるようになったし、本当にすっごく大きくなったよね」
娘はおとなしく聞いてくれています。
「ごはんをいっぱい食べられる子にはね、おっぱいってもういらないの。○○ちゃんはもう赤ちゃんじゃないから、おっぱいを吸わなくてもいいんだよ? そのかわりこれからもっといっぱいおいしいもの食べよう! ママといっぱいおいしいもの食べるためにおっぱい吸うの終わりにしよう」
話はしっかり聞いてくれましたが、また泣き始めました。それを見て、思わずわたしも泣いてしまったんです。母親としては良いことではなかったかもしれません。でも、涙は止まりません。
すると娘が「ママ、痛い痛い? 泣いてる? おっぱい痛い?」と聞いてきました。
娘がおっぱいを吸っているときに、しっかり生えてきた娘の歯が当たって何度か「痛い!」と言ったことがあったからかもしれません。
「そうだね。○○ちゃん大きくなって歯も生えてきたから、ママのおっぱい痛いの。歯の生えてない赤ちゃんは、歯がないとごはんが食べられないからおっぱい飲むしかないんだよ。でも○○ちゃんは歯が生えてごはんが食べられるようになったら、おっぱいはバイバイしなきゃいけないの。」
そう言うと、娘からまさかの言葉が返ってきたのです。
「わかった。○○ちゃん、わかったよ」
娘は話を理解しようとしてくれた
「わかった」という娘の言葉。どこまで本当に理解しているのかはわかりません。でも、おっぱいとさよならしなければならないことは理解してくれたようでした。
わたしは、1歳11ヵ月の娘に詳しい話をしても理解できないと決めつけていました。わからないだろうと勝手に思い込んで、説明を怠ったのです。
でも大人だって、きちんと理由を伝えられずに好きなものを取り上げられたり、さよならしなければならないと言われても納得がいかないですよね。
成功の鍵は「話をする」ことだった
その日の夜、いつものようにおっぱいを求める娘に、また話をしました。「おいしいごはんをモリモリ食べるためには、おっぱいはおしまいだよね?」と。
やはり少しグズりましたが、長泣きすることはありませんでした。新生児の頃のように、抱っこしてゆらゆら揺すっているうちに寝付いてくれたのです。
次の日もやはりおっぱいを求めてきましたが、話をすると少しだけ泣いて諦めました。そのまた次の日も、やはり同じ状況。でも変わったことは、寝るときに抱っこではなくただの添い寝で寝てくれたことです。
わたしにぴったりとくっついて、ほっぺたをさすったり耳を触ったり、二の腕をプニプニしたりしているうちに眠りにつきました。
こうして断乳から4日目。今までの失敗が嘘だったかのように、おっぱいを断っても泣くことがなくなりました。
そしてさらに1週間後、おっぱいを求めることすらしなくなったのです。
「きちんと話をする」それだけで、断乳が完了しました。信じられないかもしれませんが、本当にそれだけ。
断乳の成功法は子どもによってさまざま。ただ、必ず大切にしたいことは…
あだち家は「話をする」ことによって断乳問題を解決することができました。
もちろん子どもは十人十色ですから、その子によって断乳を成功させる方法は変わるでしょう。
ただ、次の2つのことは断乳する上で大切なことなのではないかと、わたしは思います。
1. 年齢や月齢に関係なく、子どもにしっかり話をする
断乳をするときに子どもが何歳だったとしても、しっかりと話をすることは大切だと思います。なぜ断乳するのか、ママはどんな気持ちなのか、と子どもとしっかり話をしましょう。
まだ小さいから言っても理解できないだろう、ではなくて、たとえすべて理解はできなかったとしても「伝える」ことに意味があるはず。すべての言葉はわからなかったとしても、気持ちや思いは表情や雰囲気からも伝わるはずだと思います。
2. ママが「絶対に断乳するんだ」という気持ちを曲げない
わたしは「絶対に断乳する」という意志が弱くて失敗しました。もしこの失敗を何度も続けていると、子どもが「思いっきり泣けばママはおっぱいをくれる」と思ってしまうかもしれません。
だから、子どももママも最小限のつらさで断乳を成功させるために、「絶対に断乳する」という強い決意をもって断乳に臨みましょう!
さいごに
我が家は今回3度目の正直でやっと断乳に成功しました。なかにはもっといい方法がある、もっとスムーズにできた、というママたちもいることでしょう。
でも卒乳したママたちだって、断乳をしたママたちだって、つらい、悲しい、さみしい、という思いを一切せずにおっぱいとさよならできたママは絶対にいないと思います。
幼いうちに仕事の関係や体調の関係で泣く泣く断乳しなければならなかったママも、自分を責めたり、つらくなったりするでしょう。
スムーズに卒乳できたママだって、さみしさはあると思います。あの三角口で必死にチュパチュパする姿がもう見られないのですから。
今回わたしがこの経験を書いたのは、断乳に失敗したり悩んだりしているママにこの記事を読んでもらい、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じてほしかったからです。
わたしは2回も失敗しましたし、何度も泣きました。でも、うちの子に合った方法で、無事解決することができたのです。
断乳で悩んでいたら、ぜひ誰かに相談してみてください。できればひとりに聞くのではなく、何人かの人に相談してみましょう。解決の糸口を見つけやすくなるはずです。
断乳に悩むママたちがみなさん無事成功できますように。
サムネイル:Fine Graphics / PIXTA
2度目の失敗の原因は明らかでした。わたしの考えが甘かったこと、決意が弱かったことです。
おっぱいがついているのは母親のわたしだけ。おっぱいをあげているのはわたしであって、やめさせるのもわたしなんですよね。
「絶対に断乳するんだ!」という意志はわたしが強くもたなければならないんです。
2度目の断乳に失敗してから約2ヵ月たったころ、予想もしない展開が訪れました。絶対に断乳しなければならない状況になったのです。
2人目の妊娠でした。
妊娠中に乳首を刺激すると子宮が収縮してしまうので、必ず断乳しなくてはなりません。
今度こそ強い意志を持って断乳を成功させなければと思う反面、わたしはすっかり自信をなくしていました。
実母からのとても簡単な提案
ある夜、断乳に対する不安を実母に話したところ、とても簡単な解決法を提案してくれたのです。
「○○ちゃんと向き合って、しっかりと話をしてみた? なんでおっぱいを終わりにしなければいけないのか話した? 1歳になると言葉も理解してきてるし、きちんと話せば理解できると思うよ。なんで断乳が必要なのかをきちんと話してみなよ、ママの気持ちを。○○ちゃんを信じて」
母が提案したのは「娘と話をする」ということ。それまで娘に一度も断乳の理由を話していないことに気がつきました。娘はまだ理解できないだろうと思っていたからです。
なぜ断乳しなければならないのか、娘にきちんと説明した
わたしは次の日の朝、すぐに娘に話をしてみました。
「あのね、おっぱいバイバイの話をしたじゃない?」
娘はすぐに涙目になり、「いやー!」と話をさえぎろうとします。
「大切なお話だから聞いてくれる? ママのお話、聞いてくれる?」と顔を覗くと、への字口ながらも「うん」とこちらを見てくれたのです。
「○○ちゃんはもうすぐ2歳になるの。ごはんもいっぱい食べられるようになったし、好きなお菓子もできたよね? 牛乳もりんごジュースも、野菜ジュースも飲めるようになったし、本当にすっごく大きくなったよね」
娘はおとなしく聞いてくれています。
「ごはんをいっぱい食べられる子にはね、おっぱいってもういらないの。○○ちゃんはもう赤ちゃんじゃないから、おっぱいを吸わなくてもいいんだよ? そのかわりこれからもっといっぱいおいしいもの食べよう! ママといっぱいおいしいもの食べるためにおっぱい吸うの終わりにしよう」
話はしっかり聞いてくれましたが、また泣き始めました。それを見て、思わずわたしも泣いてしまったんです。母親としては良いことではなかったかもしれません。でも、涙は止まりません。
すると娘が「ママ、痛い痛い? 泣いてる? おっぱい痛い?」と聞いてきました。
娘がおっぱいを吸っているときに、しっかり生えてきた娘の歯が当たって何度か「痛い!」と言ったことがあったからかもしれません。
「そうだね。○○ちゃん大きくなって歯も生えてきたから、ママのおっぱい痛いの。歯の生えてない赤ちゃんは、歯がないとごはんが食べられないからおっぱい飲むしかないんだよ。でも○○ちゃんは歯が生えてごはんが食べられるようになったら、おっぱいはバイバイしなきゃいけないの。」
そう言うと、娘からまさかの言葉が返ってきたのです。
「わかった。○○ちゃん、わかったよ」
娘は話を理解しようとしてくれた
「わかった」という娘の言葉。どこまで本当に理解しているのかはわかりません。でも、おっぱいとさよならしなければならないことは理解してくれたようでした。
わたしは、1歳11ヵ月の娘に詳しい話をしても理解できないと決めつけていました。わからないだろうと勝手に思い込んで、説明を怠ったのです。
でも大人だって、きちんと理由を伝えられずに好きなものを取り上げられたり、さよならしなければならないと言われても納得がいかないですよね。
成功の鍵は「話をする」ことだった
その日の夜、いつものようにおっぱいを求める娘に、また話をしました。「おいしいごはんをモリモリ食べるためには、おっぱいはおしまいだよね?」と。
やはり少しグズりましたが、長泣きすることはありませんでした。新生児の頃のように、抱っこしてゆらゆら揺すっているうちに寝付いてくれたのです。
次の日もやはりおっぱいを求めてきましたが、話をすると少しだけ泣いて諦めました。そのまた次の日も、やはり同じ状況。でも変わったことは、寝るときに抱っこではなくただの添い寝で寝てくれたことです。
わたしにぴったりとくっついて、ほっぺたをさすったり耳を触ったり、二の腕をプニプニしたりしているうちに眠りにつきました。
こうして断乳から4日目。今までの失敗が嘘だったかのように、おっぱいを断っても泣くことがなくなりました。
そしてさらに1週間後、おっぱいを求めることすらしなくなったのです。
「きちんと話をする」それだけで、断乳が完了しました。信じられないかもしれませんが、本当にそれだけ。
断乳の成功法は子どもによってさまざま。ただ、必ず大切にしたいことは…
あだち家は「話をする」ことによって断乳問題を解決することができました。
もちろん子どもは十人十色ですから、その子によって断乳を成功させる方法は変わるでしょう。
ただ、次の2つのことは断乳する上で大切なことなのではないかと、わたしは思います。
1. 年齢や月齢に関係なく、子どもにしっかり話をする
断乳をするときに子どもが何歳だったとしても、しっかりと話をすることは大切だと思います。なぜ断乳するのか、ママはどんな気持ちなのか、と子どもとしっかり話をしましょう。
まだ小さいから言っても理解できないだろう、ではなくて、たとえすべて理解はできなかったとしても「伝える」ことに意味があるはず。すべての言葉はわからなかったとしても、気持ちや思いは表情や雰囲気からも伝わるはずだと思います。
2. ママが「絶対に断乳するんだ」という気持ちを曲げない
わたしは「絶対に断乳する」という意志が弱くて失敗しました。もしこの失敗を何度も続けていると、子どもが「思いっきり泣けばママはおっぱいをくれる」と思ってしまうかもしれません。
だから、子どももママも最小限のつらさで断乳を成功させるために、「絶対に断乳する」という強い決意をもって断乳に臨みましょう!
さいごに
我が家は今回3度目の正直でやっと断乳に成功しました。なかにはもっといい方法がある、もっとスムーズにできた、というママたちもいることでしょう。
でも卒乳したママたちだって、断乳をしたママたちだって、つらい、悲しい、さみしい、という思いを一切せずにおっぱいとさよならできたママは絶対にいないと思います。
幼いうちに仕事の関係や体調の関係で泣く泣く断乳しなければならなかったママも、自分を責めたり、つらくなったりするでしょう。
スムーズに卒乳できたママだって、さみしさはあると思います。あの三角口で必死にチュパチュパする姿がもう見られないのですから。
今回わたしがこの経験を書いたのは、断乳に失敗したり悩んだりしているママにこの記事を読んでもらい、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じてほしかったからです。
わたしは2回も失敗しましたし、何度も泣きました。でも、うちの子に合った方法で、無事解決することができたのです。
断乳で悩んでいたら、ぜひ誰かに相談してみてください。できればひとりに聞くのではなく、何人かの人に相談してみましょう。解決の糸口を見つけやすくなるはずです。
断乳に悩むママたちがみなさん無事成功できますように。
サムネイル:Fine Graphics / PIXTA
ある夜、断乳に対する不安を実母に話したところ、とても簡単な解決法を提案してくれたのです。
「○○ちゃんと向き合って、しっかりと話をしてみた? なんでおっぱいを終わりにしなければいけないのか話した? 1歳になると言葉も理解してきてるし、きちんと話せば理解できると思うよ。なんで断乳が必要なのかをきちんと話してみなよ、ママの気持ちを。○○ちゃんを信じて」
母が提案したのは「娘と話をする」ということ。それまで娘に一度も断乳の理由を話していないことに気がつきました。娘はまだ理解できないだろうと思っていたからです。
わたしは次の日の朝、すぐに娘に話をしてみました。
「あのね、おっぱいバイバイの話をしたじゃない?」
娘はすぐに涙目になり、「いやー!」と話をさえぎろうとします。
「大切なお話だから聞いてくれる? ママのお話、聞いてくれる?」と顔を覗くと、への字口ながらも「うん」とこちらを見てくれたのです。
「○○ちゃんはもうすぐ2歳になるの。ごはんもいっぱい食べられるようになったし、好きなお菓子もできたよね? 牛乳もりんごジュースも、野菜ジュースも飲めるようになったし、本当にすっごく大きくなったよね」
娘はおとなしく聞いてくれています。
「ごはんをいっぱい食べられる子にはね、おっぱいってもういらないの。○○ちゃんはもう赤ちゃんじゃないから、おっぱいを吸わなくてもいいんだよ? そのかわりこれからもっといっぱいおいしいもの食べよう! ママといっぱいおいしいもの食べるためにおっぱい吸うの終わりにしよう」
話はしっかり聞いてくれましたが、また泣き始めました。それを見て、思わずわたしも泣いてしまったんです。母親としては良いことではなかったかもしれません。でも、涙は止まりません。
すると娘が「ママ、痛い痛い? 泣いてる? おっぱい痛い?」と聞いてきました。
娘がおっぱいを吸っているときに、しっかり生えてきた娘の歯が当たって何度か「痛い!」と言ったことがあったからかもしれません。
「そうだね。○○ちゃん大きくなって歯も生えてきたから、ママのおっぱい痛いの。歯の生えてない赤ちゃんは、歯がないとごはんが食べられないからおっぱい飲むしかないんだよ。でも○○ちゃんは歯が生えてごはんが食べられるようになったら、おっぱいはバイバイしなきゃいけないの。」
そう言うと、娘からまさかの言葉が返ってきたのです。
「わかった。○○ちゃん、わかったよ」
娘は話を理解しようとしてくれた
「わかった」という娘の言葉。どこまで本当に理解しているのかはわかりません。でも、おっぱいとさよならしなければならないことは理解してくれたようでした。
わたしは、1歳11ヵ月の娘に詳しい話をしても理解できないと決めつけていました。わからないだろうと勝手に思い込んで、説明を怠ったのです。
でも大人だって、きちんと理由を伝えられずに好きなものを取り上げられたり、さよならしなければならないと言われても納得がいかないですよね。
成功の鍵は「話をする」ことだった
その日の夜、いつものようにおっぱいを求める娘に、また話をしました。「おいしいごはんをモリモリ食べるためには、おっぱいはおしまいだよね?」と。
やはり少しグズりましたが、長泣きすることはありませんでした。新生児の頃のように、抱っこしてゆらゆら揺すっているうちに寝付いてくれたのです。
次の日もやはりおっぱいを求めてきましたが、話をすると少しだけ泣いて諦めました。そのまた次の日も、やはり同じ状況。でも変わったことは、寝るときに抱っこではなくただの添い寝で寝てくれたことです。
わたしにぴったりとくっついて、ほっぺたをさすったり耳を触ったり、二の腕をプニプニしたりしているうちに眠りにつきました。
こうして断乳から4日目。今までの失敗が嘘だったかのように、おっぱいを断っても泣くことがなくなりました。
そしてさらに1週間後、おっぱいを求めることすらしなくなったのです。
「きちんと話をする」それだけで、断乳が完了しました。信じられないかもしれませんが、本当にそれだけ。
断乳の成功法は子どもによってさまざま。ただ、必ず大切にしたいことは…
あだち家は「話をする」ことによって断乳問題を解決することができました。
もちろん子どもは十人十色ですから、その子によって断乳を成功させる方法は変わるでしょう。
ただ、次の2つのことは断乳する上で大切なことなのではないかと、わたしは思います。
1. 年齢や月齢に関係なく、子どもにしっかり話をする
断乳をするときに子どもが何歳だったとしても、しっかりと話をすることは大切だと思います。なぜ断乳するのか、ママはどんな気持ちなのか、と子どもとしっかり話をしましょう。
まだ小さいから言っても理解できないだろう、ではなくて、たとえすべて理解はできなかったとしても「伝える」ことに意味があるはず。すべての言葉はわからなかったとしても、気持ちや思いは表情や雰囲気からも伝わるはずだと思います。
2. ママが「絶対に断乳するんだ」という気持ちを曲げない
わたしは「絶対に断乳する」という意志が弱くて失敗しました。もしこの失敗を何度も続けていると、子どもが「思いっきり泣けばママはおっぱいをくれる」と思ってしまうかもしれません。
だから、子どももママも最小限のつらさで断乳を成功させるために、「絶対に断乳する」という強い決意をもって断乳に臨みましょう!
さいごに
我が家は今回3度目の正直でやっと断乳に成功しました。なかにはもっといい方法がある、もっとスムーズにできた、というママたちもいることでしょう。
でも卒乳したママたちだって、断乳をしたママたちだって、つらい、悲しい、さみしい、という思いを一切せずにおっぱいとさよならできたママは絶対にいないと思います。
幼いうちに仕事の関係や体調の関係で泣く泣く断乳しなければならなかったママも、自分を責めたり、つらくなったりするでしょう。
スムーズに卒乳できたママだって、さみしさはあると思います。あの三角口で必死にチュパチュパする姿がもう見られないのですから。
今回わたしがこの経験を書いたのは、断乳に失敗したり悩んだりしているママにこの記事を読んでもらい、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じてほしかったからです。
わたしは2回も失敗しましたし、何度も泣きました。でも、うちの子に合った方法で、無事解決することができたのです。
断乳で悩んでいたら、ぜひ誰かに相談してみてください。できればひとりに聞くのではなく、何人かの人に相談してみましょう。解決の糸口を見つけやすくなるはずです。
断乳に悩むママたちがみなさん無事成功できますように。
サムネイル:Fine Graphics / PIXTA
「わかった」という娘の言葉。どこまで本当に理解しているのかはわかりません。でも、おっぱいとさよならしなければならないことは理解してくれたようでした。
わたしは、1歳11ヵ月の娘に詳しい話をしても理解できないと決めつけていました。わからないだろうと勝手に思い込んで、説明を怠ったのです。
でも大人だって、きちんと理由を伝えられずに好きなものを取り上げられたり、さよならしなければならないと言われても納得がいかないですよね。
その日の夜、いつものようにおっぱいを求める娘に、また話をしました。「おいしいごはんをモリモリ食べるためには、おっぱいはおしまいだよね?」と。
やはり少しグズりましたが、長泣きすることはありませんでした。新生児の頃のように、抱っこしてゆらゆら揺すっているうちに寝付いてくれたのです。
次の日もやはりおっぱいを求めてきましたが、話をすると少しだけ泣いて諦めました。そのまた次の日も、やはり同じ状況。でも変わったことは、寝るときに抱っこではなくただの添い寝で寝てくれたことです。
わたしにぴったりとくっついて、ほっぺたをさすったり耳を触ったり、二の腕をプニプニしたりしているうちに眠りにつきました。
こうして断乳から4日目。今までの失敗が嘘だったかのように、おっぱいを断っても泣くことがなくなりました。
そしてさらに1週間後、おっぱいを求めることすらしなくなったのです。
「きちんと話をする」それだけで、断乳が完了しました。信じられないかもしれませんが、本当にそれだけ。
あだち家は「話をする」ことによって断乳問題を解決することができました。
もちろん子どもは十人十色ですから、その子によって断乳を成功させる方法は変わるでしょう。
ただ、次の2つのことは断乳する上で大切なことなのではないかと、わたしは思います。
断乳をするときに子どもが何歳だったとしても、しっかりと話をすることは大切だと思います。なぜ断乳するのか、ママはどんな気持ちなのか、と子どもとしっかり話をしましょう。
まだ小さいから言っても理解できないだろう、ではなくて、たとえすべて理解はできなかったとしても「伝える」ことに意味があるはず。すべての言葉はわからなかったとしても、気持ちや思いは表情や雰囲気からも伝わるはずだと思います。
2. ママが「絶対に断乳するんだ」という気持ちを曲げない
わたしは「絶対に断乳する」という意志が弱くて失敗しました。もしこの失敗を何度も続けていると、子どもが「思いっきり泣けばママはおっぱいをくれる」と思ってしまうかもしれません。
だから、子どももママも最小限のつらさで断乳を成功させるために、「絶対に断乳する」という強い決意をもって断乳に臨みましょう!
さいごに
我が家は今回3度目の正直でやっと断乳に成功しました。なかにはもっといい方法がある、もっとスムーズにできた、というママたちもいることでしょう。
でも卒乳したママたちだって、断乳をしたママたちだって、つらい、悲しい、さみしい、という思いを一切せずにおっぱいとさよならできたママは絶対にいないと思います。
幼いうちに仕事の関係や体調の関係で泣く泣く断乳しなければならなかったママも、自分を責めたり、つらくなったりするでしょう。
スムーズに卒乳できたママだって、さみしさはあると思います。あの三角口で必死にチュパチュパする姿がもう見られないのですから。
今回わたしがこの経験を書いたのは、断乳に失敗したり悩んだりしているママにこの記事を読んでもらい、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じてほしかったからです。
わたしは2回も失敗しましたし、何度も泣きました。でも、うちの子に合った方法で、無事解決することができたのです。
断乳で悩んでいたら、ぜひ誰かに相談してみてください。できればひとりに聞くのではなく、何人かの人に相談してみましょう。解決の糸口を見つけやすくなるはずです。
断乳に悩むママたちがみなさん無事成功できますように。
サムネイル:Fine Graphics / PIXTA
わたしは「絶対に断乳する」という意志が弱くて失敗しました。もしこの失敗を何度も続けていると、子どもが「思いっきり泣けばママはおっぱいをくれる」と思ってしまうかもしれません。
だから、子どももママも最小限のつらさで断乳を成功させるために、「絶対に断乳する」という強い決意をもって断乳に臨みましょう!
我が家は今回3度目の正直でやっと断乳に成功しました。なかにはもっといい方法がある、もっとスムーズにできた、というママたちもいることでしょう。
でも卒乳したママたちだって、断乳をしたママたちだって、つらい、悲しい、さみしい、という思いを一切せずにおっぱいとさよならできたママは絶対にいないと思います。
幼いうちに仕事の関係や体調の関係で泣く泣く断乳しなければならなかったママも、自分を責めたり、つらくなったりするでしょう。
スムーズに卒乳できたママだって、さみしさはあると思います。あの三角口で必死にチュパチュパする姿がもう見られないのですから。
今回わたしがこの経験を書いたのは、断乳に失敗したり悩んだりしているママにこの記事を読んでもらい、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じてほしかったからです。
わたしは2回も失敗しましたし、何度も泣きました。でも、うちの子に合った方法で、無事解決することができたのです。
断乳で悩んでいたら、ぜひ誰かに相談してみてください。できればひとりに聞くのではなく、何人かの人に相談してみましょう。解決の糸口を見つけやすくなるはずです。
断乳に悩むママたちがみなさん無事成功できますように。
サムネイル:Fine Graphics / PIXTA