2〜3歳ごろのお子さまがいる多くの過程が頭を悩ませる「イヤイヤ期」。このイヤイヤ期を利用して自立心を付けさせようとする教育方法があるんです。

それは、世界中で支持されている「モンテッソーリ教育」。一体どのようにしてイヤイヤ期とうまく付き合っていくのでしょうか。

モンテッソーリ教育は、イタリアの女性医師として知られるマリア・モンテッソーリによって確立されました。自発的に行動する力や考える力を伸ばし、自立することを目的としています。

そのため、お子さまが「自分でやってみたい」「自分でできた」と思える環境を整えることを第一優先としています。

世界中の多くの著名人がモンテッソーリ教育を受けています。例えばイギリスのヘンリー王子やウィリアム王子、アメリカ前大統領のバラク・オバマ氏など。それに、史上最年少棋士の藤井聡太も受けていたんだとか！

イヤイヤ期は単なる反抗期ではありません。お子さまの自我が芽生え、自分がやりたいことが明確化し、自立に向かって大きく成長している時期でもあります。

このお子さまの「やりたい！ 」という意欲をうまく利用して、成長へのエネルギーに転換するのがモンテッソーリ教育。具体的にはどのようにしてお子さまの成長を促すのでしょうか。

イヤイヤ期はいろいろなことを「自分でやりたい！」 と言うものの、実際はまだできないことばかり。できないことが悲しくてさらに怒ったり泣いてしまったり…。

そこで、モンテッソーリ教育ではやりたいという自主性を尊重し、実現しやすい環境を整えてあげることを大切にしています。

はさみを「危ないから触っちゃダメ」というのでなく、お子さま用の怪我をしづらいはさみを渡したり、お皿洗いをやりたがるならお子さまが扱いやすいようにスポンジを小さく切ってあげたりなど、お子さまがチャレンジできる工夫をしましょう。

そういった経験を通して「自分でできる」という自身が育まれ、いろんなことに挑戦する力が身につきます。

2歳前後では、順序、習慣、場所にこだわりを持つようになります。これがイヤイヤ期に繋がっているとも言われています。

例えば、お出かけしようとすると「イヤ！」と言われたとします。この反抗は、「靴がいつも違う場所にある」「昨日はパズルで遊んでから出かけたのに」など、お子さまにとっての習慣や順序と違っていたことが原因になることが多いのです。

大人にとっては些細な違いでも、お子さまにとっては大切なこと。昨日のことを覚えている記憶力が育っている証でもあります。この“いつもと同じ”というこだわりが実現できるよう、大人がサポートしてあげたいですね。

2〜3歳の頃は本能的に整頓された状態を好む傾向がああります。つまり、お子さまが整頓しやすい環境があれば、すすんでお片づけができるということです。

おもちゃの数を増やしすぎない、おもちゃ一つ一つに片付けの定位置を決めるなどして、お子さまが思わず整理整頓したくなるお部屋をつくりましょう。

お子さまのイヤイヤで困ってしまったときは、2つ以上の行動から選ばせる方法が良いそうです。

お着替えで嫌がるのなら、「こっちを着る？ あっちの服がいい？ 」といってお子さまに行動を選ばせてあげましょう。お子さまは「自分で決めた」という達成感を味わえ、ママはお子さまの気持ちを少し理解できるようになるはずです。

なにかと苦労の絶えないイヤイヤ期ですが、見方を変えて「成長の証だ」と思えば、少し関わり方が変わってくるかもしれません。

毎日毎日お子さまの希望通りにすることは難しいですが、余裕があるときにはモンテッソーリ流の関わり方ができると良さそうですね♪

ライター：しめじ
サムネイル：fotolia