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【家計の支出項目別】無理しない節約方法の考え方
「少しでも節約して、貯金を増やしたい」「無駄は節約して、ゆとりある生活を送りたい」「これまでもさまざまな節約方法を試してきたけど、他の方法も知りたい」というママも少なくないと思います。これまで複数回の節約を試みてきて、さらに1円でも節約したいママたちに向けて、なんでもかんでも節約するのではなく、家計の支出項目によって節約方法を変化させ、心地良く、長く続けられる節約方法を紹介します。
無理しない節約をするために家計の支出を知っておく
「少しでも節約して貯金を増やしたい」「無駄は節約してゆとりある生活を送りたい」と思うのは自然なことです。
「1円でも支出を減らせば貯金が増えるだろう」と、電気をこまめに消し、水道の水量を絞り、買い物は特売チラシを比較し最安値の店しか行かず、洋服を買うのはバーゲンかフリーマーケット、ママ友とのランチ会でも外食は断る、子どもに市販のお菓子は買わず手作りするなど、支出があるものすべてを節約対象にすることもできます。
しかし、「節約しなければならない」と節約に縛られてしまうことは、無理な節約を自分に強いていることになり、心の余裕が奪われて、結局のところ節約が続かなくなります。
節約しながらも豊かな生活を送るには、節約を開始する前に、“何にいくら使っているか家計の支出を知っておくこと”です。家計の支出を見つめると、家計のどの部分が節約できるのか、無理のない節約ポイントが見えてきます。
家計の支出項目は、大きく2つに分けることができます。
1つ目は、住居費や通信費、水道光熱費など毎月支出額が一定なものです。
2つ目は、日用品や食費、交際費など毎月の支出額が月々で変動するものです。
まずはあなたの家計の支出をこの2つに分けてみましょう。
毎月支出額が一定な費用を節約する方法~見直す、まとめる、受け入れる~
1つ目の毎月の支出がほぼ一定なものには、住居費(家賃や住宅ローン)、通信費や、水道光熱費、保険料などがあります。毎月一定量は必ず使うものですので、使う量を変えずに、支出金額を減らす方法を考えます。
代表的なものは保険料です。既に見直し済みの方もいることでしょう。保険に全く加入しないことは万一のことを考えると心配です。
保険の契約を必要な保障だけに減らす契約内容の見直しで節約するか、同じ保険内容で保険会社を変えることで毎月の保険料を見直す方法があります。
通信費やガス、電気などは、契約を1社にまとめる方法で節約ができますので、検討してみましょう。
通信費は契約内容そのものの見直しも大切ですが、スマートフォンなどの機器は最新機器の購入を避ける方法も節約になります。1年前に発売された機種は、最新機種と比較し値段は安くなりますが、まだまだ使えます。
住居費については、現在賃貸住まいで今後も賃貸を希望する場合、最寄り駅や築年数、駅からの距離など、条件が少し悪くなっても受け入れられるところに引っ越すことで家賃が下がり、節約できます。
また、住宅を購入したときの住宅ローンの支払いのほうが、賃貸で家賃を支払い続けるより住居費が安くなることもあります。現在住宅ローンを支払い中の場合は、引っ越すという方法での節約は難しいでしょうが、住宅ローンの繰り上げ返済や借り換えなどで節約ができないか考えてみましょう。
変動する費用を節約する方法~月に使えるお金を決める~
家計の支出の中で、毎月が変動しやすい項目の代表は、食費や日用品、そして交際費などです。毎月変動する費用のうち食費などは、自宅に近いスーパーで買うなど、利便性でお店を選んでいることも少なくないでしょう。そのため、値段が安いという理由だけで、遠くのスーパーでの購入に切り替えるかというと、一時的にお店を変えたとしても、買い物の不便さを感じて続かないこともあります。
では、変動する費用はどのような方法で節約するのでしょうか。予算を削減するという節約方法から、“あらかじめ1ヶ月の使えるお金を決める”という方法に考えを転換しましょう。
例えば、食費と日用品を合わせて毎週1万円使えると決めたとします。その1万円の範囲内で自由に使っていいと考えるのです。お財布に毎週1万円だけ入れておき日々少しずつ使ってもいいし、週に1回まとめ買いをしてもいいでしょう。自分が管理しやすい方法でおこなってください。
また、最近ではキャッシュレス決済を利用することで、5%のポイントが還元される(2020年6月30日まで)というお店もあるので、スマートフォンに毎週1万円を入金しておき、少額の買い物でもキャッシュレスを活用する方法もあります。
また、ネットショップと特売チラシを比較する癖をつけるのも、物の値段の感覚が身につき、節約につながります。
なお、日用品などはふるさと納税の返礼品となっていることもありますので、洗剤やせっけん、ペーパー類を返礼品に選ぶという方法で、日用品の支出を節約することも可能です。
節約の原則は「購入前に一度立ち止まる」こと
さらなる節約をしたい方は、何かの契約をする前や、物を購入する前に、一度立ち止まることを習慣化してみましょう。すぐに購入すべき真に必要なものは、のどが渇いて倒れそうなときの水分補給や栄養補給、体調が悪いときの医療費など、自分の生命を維持するために必要な消費など、一部の費用に限られます。
とくに、住宅や保険、金融商品などの大きな買い物をするときに、その場で契約しなければならない商品はほとんどありません。欲しいなと思っても、一晩じっくり考えて、さらに家族や友人などに相談してから契約をおこなっても、十分間に合います。
また、ネットショップはスマートフォンをクリックすると購入でき、買い物が手軽におこなえますが、手軽さゆえに買い過ぎてしまうこともあります。ネットショップは、まず一度カートに入れておき、その日は購入せず、翌日以降に購入する方法を習慣化しましょう。
ネットショップは日によって特売品やポイント還元率が変わることもあり、翌日以降にお得になることもありますし、カートに入れたものが真に必要な物か見極めるため、一晩の考える時間があってもいいと思います。
欲しい商品の残数などが分かるので、残数が減っていくのを見ると、すぐに買ってしまいたくなる気持ちは理解できますが、衝動的な買い物は節約の気持ちが遠のくものです。
買い物を一晩待つことも節約する方法です。
執筆者プロフィール:
杉浦 詔子(ファイナンシャルプランナー)
みはまライフプランニング代表
2005年にCFP資格を取得し、セミナーや相談会等のファイナンシャル・プランニングを開始。2012年に「みはまライフプランニング」設立。「働く人たちの夢をかたちにする」会社員とその家族等へのキャリアプラン(生活)とライフプラン(家計)の相談と講義、執筆を行っている。女性のキャリアと家族や恋愛等コミュニケーションに関する相談、FP等資格取得支援にも力を入れている。保有資格:CFP(R)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、産業カウンセラー、キャリア・コンサルタント
杉浦 詔子(ファイナンシャルプランナー)
みはまライフプランニング代表
2005年にCFP資格を取得し、セミナーや相談会等のファイナンシャル・プランニングを開始。2012年に「みはまライフプランニング」設立。「働く人たちの夢をかたちにする」会社員とその家族等へのキャリアプラン(生活)とライフプラン(家計)の相談と講義、執筆を行っている。女性のキャリアと家族や恋愛等コミュニケーションに関する相談、FP等資格取得支援にも力を入れている。保有資格:CFP(R)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、産業カウンセラー、キャリア・コンサルタント